家族へサプライズ年賀状 千歳の児童生徒ら

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  • 2020年1月10日

 千歳市内で1日、児童生徒らが自宅宛てにしたためた約2200通の年賀状が配達された。子供たちに正月の文化と触れてもらうため、日本郵便の各郵便局が「サプライズ・サンキュー年賀」として初めて企画。教室などで年賀はがきを配布し、保護者に秘密で、子供たちの個性あふれる賀状を各世帯に配達した。

 サンキュー年賀は2018年の正月に島根県で始まった地域貢献型の教育年賀事業。インターネットの普及でメールや交流サイト(SNS)による年始のあいさつが増え、年賀状の配達枚数が減少の一途をたどる中、はがきが相手の手元に届く年賀状の魅力を伝える。今年から全国へ展開し、石狩管内では千歳、石狩両市で行われた。事前に保護者へ知らせないサプライズ形式は千歳独自。

 日本郵便で協賛企業を募集し、1口50枚(3150円分)で購入してもらった年賀はがきを各学校で児童や生徒に配布。千歳では事業所34カ所の協力と市教育委員会の了解を得て、事業に同意した小学校12校、中学校2校、保育所1カ所で実施した。執筆後のはがきは再び各校から郵便局に集め、配達した。

 千歳桜木小では1年生約40人が対象となり、このうち1組(多田真一教諭)は昨年12月18日に書道の授業を活用。児童は「明けましておめでとうございます」の一文や相手へのメッセージなど書くべき内容を多田教諭から学んだ後、1人1枚ずつ年賀はがきと向き合った。

 色鉛筆で干支(えと)のネズミや鏡餅といった絵を添えて、あいさつ文をしたためた。両親に宛てて書いた半澤宏絆君(7)は「『いつも掃除してくれてありがとう』と書いた」と笑顔で話した。

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