ソフトバンクが盤石の試合運びで、最後のステージへ駒を進めた。何が起こるか分からない短期決戦で、小久保監督の采配も的中した。
先発のスチュワートは球が荒れ、四回を終えて2失点。味方が1点を勝ち越して迎えた五回はテンポよく無失点に抑え、立ち直りの兆しを見せていたが、ベンチは継投を選択。「迷った。(捕手の甲斐)拓也とも相談して決めた」と指揮官。この決断が功を奏した。
六回を任されたのは尾形。今季は終盤に頭角を現して3ホールドを挙げた。自身初のCS登板で、僅差の場面でも動じず、4番万波からの3人を凡退させた。七回は杉山がぴしゃり。王球団会長も「若い選手が自信を持っている。堂々としていた」とうなずく投げっぷりだった。
八、九回は3連投のヘルナンデスとオスナが抑え、1点のリードを守り切った。監督は「連投でいこうと決めていた。期待に応えてくれた」とたたえた。
シーズンの対戦成績は五分だった日本ハムに完勝した。「強い相手だった。初戦をエース有原で取れて、いい流れになった」と振り返った小久保監督。2020年以来の日本一奪還へ、挑戦権を得た。