うつ病や不安症を抱える独り暮らしの人は、自殺リスクが高いことが分かったと、韓国などの研究グループが発表した。
研究グループは2009~21年の同国の国民健康保険サービスデータを用い、居住形態とうつ病、不安症の有無が自殺リスクに及ぼす影響を調べた。
対象は、09年に健康診断プログラムに参加した成人376万4279人(平均年齢47・2歳)。このうち11万2460人(3・0%)にうつ病、23万2305人(6・2%)に不安症があった。独り暮らしの人は31万9993人(8・5%)だった。
解析の結果、うつ病や不安症がなく、誰かと同居している人と比べ、うつ病と不安症の両方がある独り暮らしの人は、自殺リスクが6・58倍だった。特に、中年層(40~64歳)と男性で自殺リスクが高かった。
また、うつ病のみ、あるいは不安症のみがある場合も、独り暮らしの人は自殺リスクが最大で4倍近くだった。
(メディカルトリビューン=時事)