白老町教育委員会は26日、小学生と保護者らを対象としたパクパク探検ツアーを町給食センター「しらおい食育防災センター(パクパクしらおい)」で3年ぶりに行った。一日に3回実施し、児童、保護者や教職員が計40人参加。普段立ち入ることのできない調理室内で、巨大な調理器具や冷蔵庫を見学し、調理を模擬体験した。
学校給食や給食業務に携わる人に理解を深めてもらおうと、2016年度から年1回実施している夏休み特別企画。20、21年度は新型コロナウイルス感染症対策で中止していた。
午前のコースには親子24人が参加。学校が夏休みで給食を作っていないため、調理の様子を撮影したビデオを鑑賞し、その後は精米器や冷凍庫などを設置した施設内を見学した。さらに、普段は小中学生や教職員の総菜や汁物を計820分作っている巨大な釜を使い、カラーボールをかき交ぜる調理模擬体験を行った。子どもたちは、職員の手を借りながら、大きなしゃもじを力いっぱい動かしていた。
安藤尚志教育長は探検ツアーに際し「食事は粘り強く考える頭、優しく親切な心、病気にならない丈夫な体をつくる大切なこと。食のことを楽しく学んで」と呼び掛けた。同施設の小川智子センター長は「3年ぶりにツアーを再開でき、ほっとしている。家庭で食を話題にしてくれたらうれしい。今後は、給食を作る人の顔を思い出し、残さず食べてもらいたい」と笑みを浮かべた。
おばと2人のめいを連れて参加した町栄町の主婦、斉藤三香さん(27)は「大きな調理場に驚きました。毎日細やかに消毒洗浄しているのも見学して分かり、衛生的で安心しました」と話していた。