中心市街地に エゾシカ出没 近寄らず静かに 見守って 白老

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2022年7月28日

 27日正午ごろ、白老町の中心市街地の空き地に、エゾシカの子どもとみられる1頭が出没し、付近の住民を驚かせた。60代女性読者が「市街地に白昼堂々シカが現れるのは珍しいのでは」と、スマートフォンで撮影した動画を白老支局に寄せた。

 現場はJR白老駅から南西に約300メートルの地点で、大町3の居酒屋河庄に隣接する50メートル×40メートルの空き地。女性によると、シカは草を食べながら1時間ほど滞在したが、目を離した隙にいなくなったという。頭には角のようなものが見え、雄の子どもとみられる。

 町内の市街地では、家庭菜園の植物をエゾシカに食べられる被害が相次いでいる。萩の里自然公園やヨコスト湿原でも、シカの食害により環境が変化するほどの影響が出ている。

 町生活環境課の担当者も「エゾシカの出没に関する問い合わせが近年増えている印象」と話す。ポロト湖ビジターセンターの関係者は、シカが山林を移動しながら餌を探し、市街地に足を踏み入れてしまう可能性を指摘する。

 町産業経済課農林グループの担当者は「シカは人を襲う動物ではないが、驚かせば不意の事故を誘発する可能性がある。街中で見つけても近寄らず静かに見守ってほしい」と呼び掛けている。

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