安平町早来地区における来年4月の小中一貫義務教育学校「早来学園」の開校に合わせ、町民主体で活動する「みんなの学校をつくる会」(石川英俊代表)は20日、新しい学校に隣接する丘の整備について町民の意見を反映させた要望書をまとめ、町教育委員会に提出した。
同会は胆振東部地震後に発足した「新しい学校を考える会」を前身として昨年4月に立ち上がり、11月から町民が主体となって活動。月1回ペースで議論の場を設け、新校舎の裏にある丘の活用方法や「丘にどんなものがあったらいいか」という話し合いを進めてきた。今月13日には現地見学も行い、実現性を確かめた。
要望書には、丘を「遊び・運動」「休けい・文化活動」「自然ふれあい」の三つのゾーンに分けた図案とそれぞれの場所に設置してほしい遊具、備品などを記載した。石川代表(32)は「9年間という長い期間を一つの校舎で過ごす子どもたちにとって、緑豊かな学びや遊びの場になることはもちろん、地域の人たちにも利用してもらうことで世代間の交流の場にもなり、子どもたちの教育や人格形成に有益なものになると確信している」と思いを伝えた。種田直章教育長は「子どもたちと共に学校づくりに対して、真剣に取り組んできたことを受け止め、対応していきたい」と述べた。
同会の丘に関する要望はこれで一区切りついたが、石川代表は「丘の名前や誰が管理するのか、どう維持していくのか、継続して話していく必要がある。学校や教育委員会に任せ切りにしないように自分たちでもできることをしていきたい」と話していた。