むかわ町内で42年にわたり胆振東部消防組合の消防士として活躍した同組合消防署鵡川支署の元支署長田村智さん(68)=町内在住=が、今春の危険業務従事者叙勲で瑞宝単光章(消防功労)を受章した。27日に町役場本庁舎で表彰伝達が行われ、同組合管理者の宮坂尚市朗・厚真町長から勲記、勲章が手渡された。
田村さんは1972年に消防署鵡川支署で消防士としてのキャリアをスタート。81年に台風による大雨・土砂災害で家屋が全壊し、死者が出た大災害の対応を経験した。その後、消防士長、消防司令などを経て2013年4月に鵡川支署長に就任。消防の使命の重要性を深く認識し、火災予防の徹底に努め、各種災害時には冷静な判断で被害を最小限に食い止めるなど職務を全うしてきた。
また、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市にも1週間ほど派遣されて支援に活動するなど、現場の最前線で活躍してきた。
「消防士だった頃は長いと思っていたが、今振り返ってみるとあっという間だった」と語る田村さん。今回の受章について「まさか自分が頂けるとは思っていなかったので、光栄としか言いようがない。同僚や仲間、女房のおかげです」と感謝の言葉を口にした。