2023年4月に安平町早来地区に誕生する小中一貫の義務教育学校「早来学園」の開校によって、同年3月末で閉校になる早来小学校(山田耕一校長)では、さまざまな記念事業が計画されている。学校前の道路沿いに横断幕が掲げられたほか、11日に行われる同校最後の運動会に向けて、7色のオリジナルTシャツが児童一人一人に作製された。12月には式典も計画している。
横断幕は、保護者、OB、地域住民の有志、教職員でつくる同校閉校記念協賛会(且見曉会長)が今月3日に設置した。縦90センチ、横5メートルほどの大きさで、校章と共に「126年の伝統を未来へ ありがとう!私たちの早来小学校」と記した。
また、運動会では全校児童を縦割りした7チームで競技する。チームごとに赤、青、黄、緑などのチームカラーを決め、団結力を高められるようオリジナルTシャツを着用し、思い出に花を添える。
同校は1896(明治29)年に私立早来小学校として開校。その後、幾度か名称変更し、2006年に安平町立早来小学校になった。昨年度までに5500人を超える卒業生が巣立ち、現在は137人の児童が在籍している。
山田校長は「長い伝統に対する感謝の気持ちを(地域や卒業生に)伝えたい。子どもたちには早来小の良さを生かして早来学園の歴史をつくる、という自覚を持って閉校の日までを過ごしてもらえたら」と期待。同校PTA会長でもある同協賛会の且見会長は「胆振東部地震だけでなく、新型コロナウイルスの感染拡大もあって、子どもたちは我慢を強いられてきた。新しい学校への期待や希望を持ちながら、来年3月まで過ごしてほしい」と話していた。