「ネット・ゲーム依存傾向の子どもへのアプローチ研修会」が5日、白老町コミュニティセンターなど全国7カ所の地域会場をオンラインで結んで開催された。計約30人が参加し、講師の話に熱心に聞き入った。
ネット健康問題啓発者養成全国連絡協議会(THInet、事務局八王子市)などが、さいたま市と前橋市に置く本部会場と各会場を結び、通信会議アプリを使った個人参加も受け入れて開催した。道内では子どもとメディア北海道と共催し、白老町のみで開かれた。
ゲーム依存は、プレー時間を自ら制御できず、仕事や学業よりゲームを優先する傾向を示す。世界保健機構(WHO)が2019年5月にギャンブル依存症などと同等の精神疾患として認定するなど、深刻な問題になっている。
研修会では、複数の学識経験者、有識者らがネット依存当事者や依存傾向生徒への指導経験、実践を踏まえ、社会学的、教育学的視点から持論を語った。
このうちTHInet共同代表で群馬大教授の伊藤賢一さんは、コロナ禍による巣ごもり生活が社会的孤立を進め、子どもをゲームに向かわせる社会的条件を成立させている―などとし、「依存の反対語は『社会的なつながり』。子どもたちと良好な人間関係を日常的に営むことがゲーム依存に向かわせないための良薬だ」と訴えていた。