コミスクへの理解深める 白老で青少年育成懇話会

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  • 2022年5月27日

 白老町青少年育成町民の会(山田和子会長)は25日、第25回青少年育成懇話会を同町コミュニティセンターで開いた。胆振教育局の義務教育指導監、井内宏磨さんがコミュニティスクール(コミスク、学校運営協議会制度)の存在意義や目的について講演し、保護者や教育関係者が耳を傾けた。

 少子化が進む中、遊びや課外活動が多様化したほか、メディア機器が普及し、子どもを取り巻く環境は劇的に変化している。新型コロナウイルスの対策も長期にわたり、地域社会のつながりや支え合いの希薄化が青少年の健全育成に大きな影響を及ぼしている。

 懇話会は、学校関係者と地域住民が力を合わせて学校運営に取り組み、教育効果を上げるコミスクへの理解を共有しようと、学校運営協議会が研修会を兼ね、町教育委員会と共催した。保護者をはじめ、教職員、学校運営協議会委員、育成機関の関係者ら約60人が参加した。

 井内さんは、白老町教委指導主幹や厚真町の上厚真小学校の前校長という経歴の持ち主。講演では、過去に浜厚真地区で地域住民と一丸となり、小学生のサーフィン体験授業を実現させた例を紹介。「地域の協力なしには実現できなかった。ふるさとを愛する本物の心を児童に育てるには、学校と地域がパートナーになることが大切」と伝えた。あいさつと返事、整理整頓活動を地域と一緒に展開したいと呼び掛けた際は「名前は知らないが顔は知っている、声を掛け合える関係が地域の防犯、防災、福祉につながる。その輪に子どもたちを加えて」と思いを託し「思いやりの心を身に付け、発揮してくれる子どもと、ふるさとへの愛着を育む地域にしたいという思いを込めた取り組み」と訴えた。

 その上で「どのような子どもを育て、どんな地域をつくりたいか、そのために私たちに何ができるのか。そんな問いを持つことが大事」と話していた。

 講演後は、参加者を交えたトークセッション、意見交換も行われた。

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