学習プログラムに取り組む 商店街の魅力学ぶ PR動画も製作 白老東高

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2021年11月22日

 白老東高校(高野隆広校長)の3年生22人が地域と連携し、地元中心商店街の振興について考える学習プログラムに臨んでいる。フィールドワークとして町中心部の大町商店街や周辺の店を訪ね、セールスポイントを収録した動画の製作などに取り組んでいる。生徒らは「白老の商店街の魅力をつかみ、伝えたい」と張り切っている。

 同校は今年度から3年間、道教育委員会の「北海道CLASSプロジェクト(地学協働活動推進実証事業)」指定校となり、これに基づいて3年生の選択授業「地域学」を展開している。同プロジェクトの推進に当たっては、地域との調整役「地域コーディネーター」を学校に配置することになっており、町議会議員の佐藤雄大さん(29)がその役目を務めている。

 同校を含めて道内4校が今年度、指定校になった同プロジェクトは、地域と連携してまちの活性化に挑んだり、課題解決の力を育んだりする教育活動。同校はアイヌ文化と中心商店街の振興をテーマにしたプログラムを組み、現在、生徒らが大町商店街の魅力を知る活動を進めている。

 今月9日のフィールドワークでは、7グループに分かれた生徒らが商店街や周辺にある飲食店、洋菓子店などを訪問。店主から店のセールスポイントなどを聞き取った。このうち、町コミュニティセンター1階で白老アイヌ協会が運営する「かふぇピラサレ」には、中西竜雅さん(18)、大道柊輝さん(17)、住吉翔さん(18)が訪問。同店がメニューで提供しているアイヌ料理のオハウ(汁物)やイナキビご飯を味わい、スマートフォンで動画を撮影した。

 生徒3人は、同協会の山丸和幸理事長や店のスタッフ●【99cb】橋民枝さん(73)からオハウなど料理について説明を受け、アイヌ民族の食文化を伝える店の特徴に理解を深めた。苫小牧市から通学しているという生徒らは「オハウを食べたのは初めて。このおいしさと白老のアイヌ文化の魅力を多くの人にアピールしたい」と話した。

 フィールドワークに臨んだ生徒らは今後、カフェや家具店、居酒屋、宿泊施設、工芸品店など大町商店街と周辺の各店で撮影した映像をPR動画にまとめ、校内で発表する予定。三橋孝臣教頭は「地域の魅力や課題を探る学びを通じ、自分たちのまちに対する愛着が深まれば」と期待する。

 同校は地域と協働した学習プログラムを来年度以降、全校生徒に広げていく方針という。

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