厚真町内で厚幌導水路や豊沢地区の用水路などの工事に携わっている宮坂建設工業(本社帯広市)と盛興建設(苫小牧市)は21日、町内でホタルを繁殖させる活動を展開するホタル育成家の長橋政徳さん(73)に、幼虫の餌になる巻貝のカワニナ11キロを寄贈した。
長橋さんは毎年ホタルの幼虫を育て、町内の川へ放流する活動を続けている。例年夏になると、豊沢地区のルーラルビレッジ、フォーラムビレッジにある水辺の森でホタルが舞い、観賞スポットになっている。
長橋さんによると、近年は町内でカワニナを採取するのが難しくなっており、静岡県の販売業者から自費で購入している。「年間で10万円ほど掛かるので非常にありがたい。協力していただいて、助かります」と支援に感謝した。
カワニナの寄贈は2社の地域貢献の一環。この日は今秋の幼虫の放流に合わせ、工事関係者が事前の餌まきを体験した。宮坂建設工業の須田隆志所長は「同じ場所で仕事をしている縁もあるし、建設業として地域に貢献できることを模索していた。ホタルもぜひ見てみたい」と期待した。