第60回記念春季北海道高校野球大会最終日は5月31日、札幌円山球場で決勝が行われた。5年ぶりの決勝進出で優勝を目指した北海道栄は札幌日大に2―3で競り負け、準優勝だった。札幌日大は初優勝を飾った。
手に汗握る投手戦を展開した。道栄は先発濱中が5回を投げて2失点。継投した小沼も被安打4失点1に抑えた。打線は八回に連打を放つなど随所でチャンスをつくったが追い付けなかった。札幌日大は先発の前川佳と髙谷の継投で反撃の隙を与えなかった。
大会は北海道高校野球連盟など主催。新型コロナウイルスの感染対策のため無観客で開催された。
▽決勝
札幌日大
000110100―3
100000010―2
北海道栄
(札)前川佳、髙谷―田中銀
(北)濱中、小沼―奥山
?前川佳(札)
?久保田、大柳(札)
札幌日大 打 安 点
(7)中島 4 1 0
(4)祝田 4 1 0
(2)田中銀 4 1 0
(8)石川 3 1 0
8折霜 1 0 0
(3)森 4 2 1
(6)久保田 4 1 0
(1)前川佳 2 1 1
1髙谷 1 0 0
(9)大柳 4 2 0
(5)本多 2 0 1
33103
振球犠盗残失
403161
投手 回 安 責
前川 4 3 0
髙谷 5 6 1
北海道栄 打安点
(7)3新田 510
(6)柳原 510
(8)1小沼 510
(3)川越 210
R7細川 000
(9)佐々木 421
(2)奥山 400
(5)菊富 321
(4)松澤 310
(1)濵中 200
8 川本 200
3592
振球犠盗残失
8400101
投手 回 安 責
濵中 5 6 2
小沼 4 4 1
―終盤の追い上げ及ばず
決勝戦にふさわしい好ゲームを演じたが、あと一歩のところで栄冠に手が届かなかった北海道栄。札幌日大に2―3の惜敗。小沼主将(3年)は「ヒットは出ていたけれどもう1点が足りなかった。夏までに、点を取り切れる打線を強化したい」とリベンジを誓った。
投げては先発のエース濱中(2年)が5回2失点の好投を見せた。「ブルペンから調子が良かった」といい、三回まで無失点で切り抜けた。
四回以降に札幌日大打線につかまった。五回には7番前川佳(3年)にバックスクリーンへソロ本塁打をたたき込まれた。先頭打者の出塁がきっかけとなった失点も目立ち、「先頭で走者を出したことは夏に向けての課題になった」と濱中は振り返った。
打線は9安打を放ちながらも2点にとどまった。2点ビハインドで迎えた八回には1点差に迫るも1死二、三塁から後続が倒れて同点の好機を生かせなかった。「選手は頑張ってくれた。1点差で敗れたのは監督の責任」と糸瀬監督。「もう少し思い切った采配をして夏は頂点を目指す」と抱負を語った。