第60回記念春季北海道高校野球大会室蘭支部予選第3日は10日、とましんスタジアム=苫小牧=でBブロック2回戦2試合が行われた。北海道栄は伊達開来に13―0で七回コールド勝ちし4強入り。苫小牧東は浦河に3―2の接戦を制して準決勝進出を決めた。
第4日の11日はAブロック2回戦の登別青嶺―伊達緑丘と苫小牧中央―苫小牧南の2試合が行われ、Aブロックの4強が決まる。
▽2回戦
北海道栄
5000116―13
0000000―0
伊達開来
(七回コールド)
(北)濱中、藤田、久保―奥山
(伊)洲崎―菅原
?川越(北)
?奥山、川越(北)本井(伊)
浦 河
000100100―2
10000002X―3
苫小牧東
(浦)下向―別所
(苫)木村英、猪田―前川
?長谷川涼(苫)
― 苫東 終盤まで手に汗握る投手戦
浦河と大接戦を演じ3―2で競り勝った苫小牧東。先発木村英(3年)と継投の猪田(同)がそれぞれ1失点の好投を見せると、1点を追う八回に6番蛯子(2年)の適時打などで逆転した。投打がかみ合い、好ゲームを見事物にした。
先発した木村は制球に苦しみながらもテンポのいい打たせて取る投球を披露。守備陣も堅い守りを見せて木村の好投を後押しした。「打たれても心強い守備があって助けられた」と木村。「初球のストライクが入らなかったので修正したい」と次戦への意気込みを語った。
継投した左腕猪田は同点の六回からマウンドに上がった。「ストライク先行を意識して力まずに投げた」と振り返った。七回に1点を取られるも、ピンチをしのいで最少失点に抑えた。
1点ビハインドの八回裏。投手陣の奮闘に野手が応えた。1点を返した後の1死二塁で6番蛯子が外角低めのチェンジアップを左前に運び逆転。3安打猛打賞の活躍を見せた。
決勝点となる適時打は「左足で踏ん張って何も考えずバットを振った」と語った蛯子。「準決勝では気負わずいいところでまた一本打ちたい」とすがすがしい表情を見せた。
― 道栄、自慢の打線爆発 4番川越 仕事果たす
北海道栄の4番川越(3年)が主軸の仕事をやってのけた。伊達開来に13―0の大勝。川越は長打2本を含む4打数3安打の猛打賞の活躍で大きく貢献した。「4番としての仕事ができてよかった」と納得の口ぶりで語った。
チーム屈指の長打力が武器。右投左打の川越は、左肩が下がりアッパースイングになる癖があったが、上からたたきつける意識で練習に打ち込んだ。「ボールの芯を打てるようになってきた」と着実な手応えを感じている。
初戦をコールド勝ちでかわし、4強入りを決めた。川越は「コロナの影響でいつゲームがなくなってもおかしくはないので、一戦必勝の気持ちを忘れずに試合に臨みたい」と気を引き締めた。