大学野球の北海道学生野球連盟1部春季リーグが24日、とましんスタジアム=苫小牧市=で開幕する。4月から名を一新した北洋大(前苫小牧駒沢大)は、25日を含めた第1節で道教育大旭川と2戦を行う。プロ野球北海道日本ハムファイターズで活躍中の伊藤大海(23)ら頼もしい先輩たちが去り、選手23人と少数精鋭での挑戦になるが、一塁手の成田登夢主将(3年)は「初戦を勝てば流れが出てくると思う。新しい歴史をつくっていきたい」と意気込みを語った。
全日本大学野球選手権(6月、東京)切符を懸けた一戦には北洋大、旭教大の他、東京農業大道オホーツク、旭川大、函館大、道教育大函館の計6校が出場。5月23日を最終日とする競技12日間にわたって、道内各地で2回総当たり戦を展開する。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止されたため、2年ぶりの開催となる。
昨年の秋季リーグを制している北洋大は、3月に行った静岡県合宿中や同校グラウンドで練習試合を計6回行い全敗。11人いる投手陣は序盤に大量点を奪われる展開が多く、頼みの打線も「チャンスであと1本が打てなかった」と成田主将は振り返る。
長くチームのエースを担ってきた右腕伊藤をはじめ、攻守の要だった先輩たちが抜けた穴は予想以上に大きかったが、うつむいてはいられない。「一人のミスは全員のミス。一人のヒットは全員のヒット。タイムリーが出ればみんなで喜ぼう」と大滝敏之監督は少人数だからこそ実現しやすい結束力の構築を促してきた。
日々の練習から仲間を鼓舞する声が多く聞こえるようになったのは光明。実戦経験の乏しい選手も、練習試合を通じて徐々に自信を付けてきた。「相手がどこであろうと、うちらしく投手を中心とした守りの野球を徹底してほしい」と監督は期待する。
プロ入りした伊藤からは、このほど折り畳み式のバッティングケージが寄贈された。成田主将は「本当にありがたい。大学時代と変わらずプロでも気迫あるピッチングをしている。刺激になる」と言い、「一球一球に熱かった大海さんのように自分たちも攻守で一球に熱くプレーしたい」と誓う。
昨秋のリーグ戦と優勝決定トーナメントの登板5戦を全勝した新エースの後藤晟(3年)は「一試合も負けていいゲームはない。一戦必勝で投げ抜きたい」と力強く語った。
北洋大の登録選手とリーグ日程は別表の通り。
【登録選手】
監督 大滝敏之
コーチ 近澤祥輝
主務 大嶋日茉梨(4年)
番号 名前 学年 出身高校
14 投 手 秋田 壮司 3 旭川実業
21 〃 臼井 大輝 3 埼玉狭山ケ丘
17 〃 小田原 大吾 3 千葉暁星国際
18 〃 後藤 晟 3 長野松本国際
16 〃 宮崎 壱斗 3 東海大札幌
19 〃 柳原 颯人 3 北海道栄
15 〃 福田 翔大 2 駒大苫小牧
29 〃 後関 蓮 1 千葉暁星国際
13 〃 平 将 1 千葉東葉
20 〃 蓮田 崇太 1 北海道栄
25 〃 福田 誠也 1 北海道栄
7 捕 手 浦野 幸太郎 3 埼玉狭山ケ丘
22 〃 臼井 彗暉 2 北海道栄
10 内野手 成田 登夢 3 長野松本国際
3 〃 小野 凱生 3 東京日大三
27 〃 長里 安晟 3 札幌山の手
8 〃 齋藤 健 3 千葉東葉
6 〃 大沼 恒介 2 駒大苫小牧
9 〃 楠 絢心 2 北 照
2 外野手 高杉 大夢 4 北海道栄
1 〃 鈴木 泰心 3 埼玉狭山ケ丘
5 〃 高橋 飛雅 3 札幌日大
23 〃 玉置 真都 1 長野松本国際
【日程】
第1節・苫小牧とましんスタジアム
24日北洋大―旭教大(午前8時半)東農大―函大(午前11時)旭大―函教大(午後1時半)
25日函大―東農大(午前8時半)函教大―旭大(午前11時)旭教大―北洋大(午後1時半)
第2節・あいべつ球場など
5月1日北洋大―旭大東農大―旭教大
2日旭大―北洋大旭教大―東農大
3日函大―函教大
4日函教大―函大
第3節・江差うみ街信金ボールパークなど
8日函大―旭教大北洋大―函教大東農大―旭大
9日函教大―北洋大旭教大―函大旭大―東農大
第4節・深川市民球場
15日旭大―旭教大北洋大―函大東農大―函教大
16日函大―北洋大函教大―東農大旭教大―旭大
第5節・苫小牧とましんスタジアム
22日 旭教大―函教大(午前8時半)函大―旭大(午前11時)北洋大―東農大(午後1時半)
23日旭大―函大(午前8時半)東農大―北洋大(午前11時)函教大―旭教大(午後1時半)