第73回秋季北海道高校野球大会室蘭支部予選第3日は14日、とましんスタジアム=苫小牧=でBブロックトーナメント2回戦を行った。第1試合は浦河が1―8の七回コールドで大谷室蘭に敗れた。第2試合には駒大苫小牧が登場し、三回までに室蘭清水丘から4点のリードを奪った。
第2日のAブロック2回戦は、静内と北海道栄がそれぞれコールド勝ちで準決勝に駒を進めた。
【Bブロック】
▽2回戦
浦 河
0000010=1
0020006x=8
大谷室蘭
(七回コールド)
(浦)下向、山岸―別所
(大)今谷―石井
(三)石井(大)
(二)長谷川(大)
浦 河236434
打安振球失
大谷室蘭2710451
六回に一時1点差に詰め寄った浦河だったが、七回に大量点を奪われてコールド負け。大谷室蘭はエース今谷が最少失点で試合をつくり、打線も計10安打して要所で加点した。
室蘭清水丘
000
211
駒大苫小牧
(清)久保―太田
(駒)林―田中結
(三)三次(駒)
(二)小田(駒)
13日
【Aブロック】
▽2回戦
室蘭工業
00100000=1
00003311x=8
静 内
(八回コールド)
(工)石垣―中島
(静)山田、吉原―角
(三)山田、小林(静)
(二)角(静)
室蘭工業2641253
打安振球失
静 内31116101
静内が2桁安打でコールド勝ちした。1点リードされた五回に5安打集中で逆転してから毎回得点。室工は先制するもエース石垣が踏ん張れなかった。
室蘭東翔
0000000=0
042020X=8
北海道栄
(七回コールド)
(東)白濱―鎌田
(栄)小沼、川端、久保、奥山―臼井
(三)臼井、佐々木、川越(栄)
(二)川本、佐々木、柳原(栄)
室蘭東翔2201211
打安振球失
北海道栄2812111
道栄が好スタートを切った。先発したエース小沼をはじめ4投手が登板し無失点リレー。打線は二回に川本の2点適時二塁打などで4点を先行するなど援護した。室東翔は無安打と打線が振るわなかった。
12日
【Bブロック】
▽1回戦
苫小牧中央
000001001=2
00020210X=5
苫小牧工業
(中)宮田、池、斉藤―笹原
(工)長舩、泉田―安岡
(二)上野(中)渡辺倫、長舩、安岡2(工)
苫小牧中央338611
打安振球失
苫小牧工業3513311
注目の好カードは苫工に軍配が上がった。四回2死一、二塁に代打渡辺倫の2点適時二塁打で先制。六回にも5本の安打を集めて加点し、苫中央エース宮田を攻略した。苫中央は好機であと1本が出なかった。
浦河 終盤にリズム崩す
六回に待望の得点で勢いづいたかに見えた浦河だったが、七回に落とし穴が待っていた。力投を見せていたエース左腕下向(2年)は「六回終わりから右脚が張っていた」と明かした。1死二塁から大谷室蘭の主砲に三塁打を許すと送球ミスや四球が重なり降板。2番手のマウンドに上がった山岸(同)も悪い流れを断ち切れなかった。
夏の支部大会で主力の大半を担った3年生7人が引退し、新チームの部員はわずか9人になった。公式戦経験があるのは下向と山岸のみと苦しい台所事情だが、「一人ひとりがもっと声を出して意識高くプレーする必要がある」と下向は指摘する。
来年春まで長いオフシーズンに入る。「走り込んで鍛えて、球速や制球力をもっと向上させたい」とエースは前を向いた。
中盤に打線奮起
序盤に先制を許した静内だったが、ナインの表情に不安の色は一切なかった。チームで徹底する「負けていても、勝っているような元気のいい声出し」(小林主将)で士気を高めると、打線が中盤にようやく室工エースをつかまえ、コールド勝ちに結び付けた。
この試合3安打を放った小林主将(2年)は「狙い球をストレートに絞ったのが良かった」と笑顔を見せた。
降雨の悪条件で先発した山田(2年)、2番手の1年生吉原の投手リレーもよく機能。「自分のペースで投げることができた」と山田は5回を投げ8奪三振。続く吉原は無失点で切り抜けた。六回から遊撃の守備に入った山田は「安心して守っていられた」と後輩の力投を評価した。
次戦は2年連続の道大会出場を狙う強豪私立の道栄。小林主将は「きょうのようにいい雰囲気をつくって食らい付きたい」と力強く語った。