青翔中学校野球部が19日から砂川市などで開催される第17回北海道中学校軟式野球選抜選手権大会兼第12回全日本少年春季軟式野球北海道予選会に出場する。5日に清水球場=苫小牧市=で行われた支部予選決勝で明倫を4―0で下し、2年ぶり2度目の代表権を獲得。来年春に予定されている1、2年生の全国大会につながる第一関門を突破し、北川拓郎監督は「全力プレーで1勝でも多く勝ち上がりたい」と抱負を語った。
同支部予選は東胆振の10チームによるトーナメント戦。青翔中は1回戦で選手負傷の没収試合で光洋に勝利し、2回戦は10―2で啓北を圧倒した。準決勝ではエースの池野瞬叶(2年)が少ない好機の中で奪ったリードを守り、2―1で合同A(ウトナイ・沼ノ端)をかわした。決勝では、野手から転向した右腕の岡田陸人(同)が完封で締めた。
北川監督は全道大会までの練習について「できる限りのレベルアップを図りたい」と話す。キャッチボールやバント、バットの素振りまで、シンプルな練習にもう一度集中してみることで「基本に立ち返って一つ一つの精度を上げていきたい」と語った。
決勝をテンポのいい投球で乗り切った岡田は「球数を抑えて勝てたことは次につながる」と手応えを挙げた。北海道予選での登板に向け、「走者が出たら焦って投げ急がずに一度深呼吸をして落ち着いて、投げられるようにしたい」。
打線はチャンスにスクイズなど小技も絡める持ち味を発揮。決勝で2点先制後、2死二、三塁で左前に2点適時打を放った3番捕手の林龍之介(同)。インコース低めのカーブを捉えた一打に林は「試合を決めるヒットを打ててうれしかった」と笑顔。自身の課題を見据えていて「アウトコースの球が苦手なので、流し打ちができるように練習していきたい」と話した。
外野手の工藤伊吹生主将(同)は支部予選について「ベンチの声が切れることなく出ていて、チームの雰囲気が良かった」と振り返った。ナインは予選でできたこと、全道大会で克服したいテーマを携えて、近づく初戦へ意気込みを高めている様子だ。
支部予選開幕初日の8月22日には球場に駆け付けた3年生の応援を受けたという。新型コロナウイルスの影響で今年度前半は3年生が主力となるはずだった公式戦が次々と中止になった。北川監督は急成長中の部員たちを見渡して「今回は3年生の思いも背負っての優勝だった。道予選でも同じ思いを持って戦ってほしい」と期待。工藤主将は「全道大会でもチャレンジャー精神で、一つずつ勝利を重ねたい」と力強く語った。