「コロナ接触確認アプリ」って何? 政府、今月中旬にも運用開始 陽性者と「至近距離にいたか」スマホで確認可能

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  • 2020年6月6日

 政府は新型コロナウイルス感染抑制のため、検査陽性者との接触を自ら確認できるスマートフォンアプリの運用を今月中旬にも始める。アプリはどのように作動するのか。

Q 「接触確認アプリ」とは何か。

A スマホにアプリを入れると、他のスマホとブルートゥース(無線通信)機能でやりとりし、接触履歴を自動的に記録していく。1メートル以内の至近距離に15分以上いた相手の情報が暗号化され、14日間記録される仕組みだ。米グーグル・アップルの共通規格を使って運用される。

Q 陽性者との接触はどうやって分かるのか。

A 検査で陽性と分かった利用者が自分でアプリに入力すると、14日以内に接触したスマホには「感染者と濃厚接触した可能性」が警告される。

Q アプリから個人情報が流出しないか心配だ。

A アプリは名前や住所、電話番号、位置情報などを記録しない。利用者は無作為の記号で分類され、接触履歴も匿名化される。アプリからは「誰と接触し、誰が陽性だった」といった情報は漏れないはずだ。政府は集まるデータに関し、刑事事件捜査を含め「目的外利用」を禁止する方針だ。

Q スマホを持つ人は全員導入するのか。

A 義務ではないし、スマホにアプリを入れる際は本人同意が必要だ。子どもらの利用には親を含む代理人同意が必要になる。

Q 導入されれば、感染拡大は防げるのか。

A この仕組みは、一定の割合の人が使わなければ成り立たない。陽性者がアプリを使っていない人と会い続けても、接触履歴として検出されないからだ。英オックスフォード大の研究では「人口の6割がアプリを利用すれば感染拡大を制御できる」とされる。ただ、緊急事態宣言は全面解除され、コロナへの危機感が薄れる中、国民の6割に使ってもらうのは容易ではない。

Q 海外はどういうアプリかあるのか。

A 中国は電話番号や位置情報を集めるタイプ。シンガポールのアプリは電話番号を入力し、無線通信を活用する。オーストリアやスイスなど20以上の国が日本同様、グーグル・アップル規格を使うと表明している。

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