観光情報発信拠点 ようやく再始動 白老 観光インフォメーションセンター再開

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  • 2020年5月28日

 白老町の駅北観光商業ゾーンの中核施設・観光インフォメーションセンターが28日、営業を再開した。民族共生象徴空間(ウポポイ)を生かした観光振興策として町が開設したセンターは4月1日にオープンしたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で間もなくして休館にし、営業自粛を続けていた。国の緊急事態宣言の解除を受けてようやく再始動にこぎ着け、土産品の物販機能を備えた観光情報発信の拠点としていく。

 センターは、一般社団法人白老観光協会が指定管理者として管理運営。ウポポイ近くに構え、観光案内と物販機能を備えた施設で、24時間型トイレも併設した。しかし、新型コロナ対策で物販を当面見合わせ、観光案内窓口のみを稼働させる形で4月1日に開業したが、感染拡大によって同20日から休館措置を取った。

 町が観光振興拠点に位置付けたセンターは、オープン早々から波乱に見舞われたものの、緊急事態宣言の解除に伴い28日に再開。観光案内や体験型プログラム手配など町内周遊の調整機能も備えたインフォメーションコーナーのほか、アイヌ文様を施した木製工芸品やマグカップ、Tシャツ、バッグなど土産品の雑貨105種を取りそろえた物販コーナーも始動させた。観光案内窓口に飛沫(ひまつ)感染防止の透明ビニールシートを張ったり、客とスタッフが直接金銭の受け渡しをしなくても済む支払い機器をレジカウンターに設置したりと、コロナ対策も講じた。

 再開したセンターへ足を運んだ戸田安彦町長は「白老町への観光客の入り込みは当面厳しい状況が続くとみられるが、観光振興機能を発揮していければ」と期待し、施設を管理運営する白老観光協会の福田茂穂会長は「ようやく再開できた。感染防止策を取り入れながら、観光情報発信の役割を果たしていきたい」と話した。

 物販コーナーで取り扱う品は今後、300種程度まで増やしていき、現在見合わせている食品関係の商品はウポポイ開業に合わせて販売を始める予定だ。

 センターは木造平屋約520平方メートルの建物。観光案内と物販コーナーを中心に、飲食商品PR・販売スペース、休憩やアイヌ文化体験など多目的に利用できるコミュニティールームで構成している。営業時間は午前8時から午後6時で、休業は年末年始。

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