「支笏湖チップ」新商品開発 地元ブランドに3品

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  • 2020年2月6日

 千歳市支笏湖地域の商業者や行政、企業関係者などでつくるプロジェクトチーム(PT)はこのほど、特産魚のヒメマス「支笏湖チップ」を使った新商品を開発した。試作を重ね、オリーブ油で煮込んだアヒージョとしょうゆベースの甘露煮、米こうじで漬けたいずしの3種類を考案。2020年度の発売開始に向け、包材デザインや商品名の検討を進め、地元ブランド商品として売り出す考えだ。

 食材として活用するのは、ふ化事業向けに捕獲している体長25センチほどの4年魚。採卵後の魚体を有効活用する計画で、19年7月から検討を重ねてきた。

 千歳市や国立公園支笏湖運営協議会、支笏湖漁業協同組合、公立千歳科学技術大、水産加工業の佐藤水産(札幌市)で構成するPTは1月31日、3回目の会合を開催。佐藤水産が持ち込んだ3種類の試作品を試食した。

 アヒージョは小麦粉をまぶして油で揚げ、オリーブ油で煮詰めた。甘露煮はしょうゆと砂糖で優しい甘さを出した。煮るときに圧力鍋を使い、骨ごと食べられる食感を実現したという。

 いずしは塩をまぶして体内の水分を抜き、さばいて米こうじで2週間熟成。サケのいずし作りの手法を同じくサケ科のヒメマスに応用した。親魚のため身はサーモンピンク色ではなく白色。

 出席者からは煮付けと同様に好評を得て、必要数の卵を確保した後の余剰な卵(イクラ)を入れ、赤色を加える提案も出された。

 同協議会の佐々木義朗会長は「ヒメマスを生かした商品を通して支笏湖への観光誘客の起爆剤になれば」と話している。

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