滑走のこつや夢実現語る 冬季五輪金メダリスト 阿部さん講演 千歳

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  • 2020年1月14日

 千歳市体育協会は11日、クロスカントリースキー講習会をダイナックスアリーナ(市スポーツセンター)で開催した。1994年のノルウェー・リレハンメル冬季五輪で複合団体の金メダルを獲得した阿部雅司さん(54)=札幌オリンピックミュージアム名誉館長=が講演し、上手な滑り方や世界の頂点に立った夢の実現について語った。

 親子を中心とした約40人が受講。当初は講話と屋外での実習の2部構成を予定していたが、雪不足の影響で屋外実習を中止した。

 阿部さんはクロスカントリースキーの基本として滑走中の正しい姿勢を維持する腹筋や体幹の重要性を指摘。「左右の細いスキー板に体重をしっかり乗せ、エッジ(縁)を立てず水平に動く」とこつを説明。バランス感覚を養う練習法として、細かいステップを踏むことや後ろ向きに滑ることを挙げ、「がむしゃらではなく技術的なトレーニングを」と勧めた。中上級者向けや夏場の練習法も動画で解説した。

 後半は自身の競技人生を回顧。企業に入社後は上位の選手に追い付くため、「他人のやっていない練習を陰で続けて自信に変えた」と語った。92年のアルベールビル五輪で団体戦のメンバー入りを逃した経験をバネに、94年のリレハンメル五輪で雪辱を果たして金メダルを獲得。失敗を恐れず挑戦することやつらいときこそ笑顔を保つことなど、スキーから学んだ教訓を伝え、「子供たちには目標や夢をどんどん言葉に出して夢をかなえてほしい」とエールを送った。

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