暖房

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年12月28日

 隙間だらけの木造住宅で、重く冷たい綿布団をかぶりながら、寒さに対抗するためのまきや石炭、灯油ストーブなど暖房器具の変遷を経験して育った。

 まきは穏やかに暖かかったが運搬や火の管理が大変だった。火力の強かったのは石炭。薄着で冷菓を食べる北海道の真冬のぜいたくは、石炭が残した習慣だろう。灯油は価格の不安定に難があるものの暖かさが安定している。温度や時間を設定すれば、煙も臭いも出さず、静かに暖かさを提供してくれる。一長一短はあるが、氷点下10~20度以下に冷える北海道の冬を生きてこられたのはストーブのおかげだ。心から感謝したい。

 「高齢者の凍死が増えている」と先日のテレビの話題。厚生労働省の人口動態調査によると老人性低体温症による屋内での凍死者が増え、熱中症より多いそうだ。低体温症は深部体温が35度以下になると全身に障害が出て、30度以下では昏睡状態になるとか。低体温症で救急搬送された人のうち屋内で発症したのは7割以上、平均年齢は72・9歳。「重症化するまで誰にも気付かれない孤立した高齢者の増加も要因」との分析がつらい。ストーブを常時使う習慣のない地域の事故とは思うが、過度の節約や「これくらい」と思う危険は、十分想像がつく。「室温は19度以上に」と呼び掛けていた。

 帰省ラッシュが始まった。大切な客人が風邪を引かぬようストーブの目盛りを上げて、待つ。(水)

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