千歳市防災学習交流センター・そなえーるはこのほど、「冬の備え展・暖~DAN~」を千歳市北信濃の同施設で開催した。冬期間の避難所生活を想定し、寒冷地で生命を維持するための暖の取り方のほか、災害発生後1週間を経過した頃の避難所の様子を企画展示。訪れた人は災害発生を身近に受け止め、気を引き締めていた。
防災意識の高揚を図るのが目的。「冬の備え展」と銘打ち、冬季に発生した災害で電気やガスなどのライフラインが寸断された状況を想定し、寒さから身を守るための企画展示を行った。会場では石油やカセットガスを使うストーブを紹介した。
ペットボトルを湯たんぽ代わりにする、新聞紙を腹巻きや布団にする、ごみ袋を体に巻いて防寒着にする―といった、暖を取り、保温するためのすべを見る人に伝えた。
参加者が模擬の避難者となる「避難所ツアー」も実施。災害後一定期間を経過した避難所を想定。仮設トイレや段ボールベッドが並ぶ居住区を再現し、市が備蓄するクラッカーやシチューも試食した。恵庭市から訪れた和光小2年、武田誠司君(8)は「非常食はおいしかったけど、本当の災害はない方がいい。きょうは勉強になった」と話していた。
避難生活では子供たちのストレス軽減や大人が一息つくためにも「おやつ」が重要。ホットケーキの粉を使い、ポリ袋とカセットこんろでカップケーキ作りを体験する時間もあり、親子で楽しみながら災害に備える大切さを学んでいた。