幸せの鍵

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年12月17日

 師走の札幌は雪が積もったり、消えたりを繰り返している。ぐっと冷え込んだ日は大通公園の「ホワイトイルミネーション」も、さえざえと映る。気が付けば今年も残り2週間になった。

 取材の合間に入った書店で、美しい絵が目に留まり、1冊の本を購入した。絵本作家・前田まゆみさんの「幸せの鍵が見つかる 世界の美しいことば」(創元社)。植物、動物を中心とした絵本を手掛ける前田さん。そんな彼女が「幸せの鍵」を見つける手助けをしてくれたと感じた外国の言葉を集めて訳し、絵を描いた。

 1匹の子犬が一番下の階段から上を見上げる絵には、こんな言葉が載る。〈最初の一歩を踏み出すのが、信じるということです。たとえ、階段の全部を見渡せなくとも〉。公民権運動の指導者で、暗殺されたキング牧師の言葉だ。シカが真っすぐこちらを見詰めた絵には、ネイティブ・アメリカンの言い伝え〈人間には、力があるのではありません。責任があるのです〉。心に染み入る言葉が並ぶ。

 幸せとは何かは、人によって違うのかもしれない。ただ、前田さんはこう思う。〈ありのままの自分を受け入れ、自分のいる場所を愛し、自分の行く先を真っすぐ見詰められること…〉

 もうすぐクリスマス。そして古い年が流れ去り、新しい年が来る。来年は「幸せの鍵」が見つかるかな―。12月の冷たい風が吹く札幌で、そんなことを考えた。(広)

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