千歳の東千歳中学校(村上俊司校長)の長島ひなたさん(2年)が第87回全国書画展覧会(同運営委員会など主催、文部科学省後援)で内閣総理大臣賞を受賞した。全国から約1万2500点の応募があった中での最高賞。長島さんは「驚いたけれど、とてもうれしい」と喜びを語った。
日本一の筆の生産量を誇る広島県熊野町で開かれている全国最大級の書画コンクール。長島さんが出品した画の部は、自由テーマで水彩画、版画、デザイン画、絵手紙を課題にしており、同校からの最高賞受賞は初めて。24日に同町で授賞式があり、長島さんは安倍晋三内閣総理大臣名の表彰状を受け取った。
受賞作は「学校の樹」と題した木の根に焦点を当てた水彩画。周囲の草が蛍の光に照らされて輝く様子も描いた。木は、校庭にあるカシワの木の写真を基にした。日中に撮影された写真を参考に構想したが、「木を目立たせるために(周囲が暗い)夜にした」と長島さん。「絵を描くことは楽しくて好き」と言い、「今よりもいい絵を描きたい」と意気込みを高めた。
長島さんは、同校の文化部に所属。部員たちは道展水彩画会員で、水彩連盟会員でもある竹津昇教諭から指導を受け、全国、全道的なコンクールで活躍している。長島さんは、昨年仕上げた作品10点すべてが入賞。今年の夏にも全国規模の絵画コンクール「我(われ)ら海の子展」で上位の金賞を受賞している。
竹津教諭は「夜の絵は珍しく、蛍の姿も想像力をかき立てたことが受賞の理由のようだ」と説明した。