千歳市社会福祉協議会はこのほど、重い身体障害があっても臨めるパラリンピック正式種目「ボッチャ」をテーマにした、「福祉の授業」支援ボランティア養成講座を千歳市総合福祉センターで開講した。参加者16人が体験的にルールや試合進行を学び、市内小中学校、高校で「福祉の授業」をサポートするために必要な知識を身に付けた。
ボッチャは参加者が赤と青のチームに分かれて、目標となる白い「ジャックボール(目標球)」に赤・青6球ずつのボールを投げたり、転がしたりして、どれほど接近させるかで得点を競う。
福祉の授業は市社協が障害者団体などの協力を得て開催。手話や車いす体験、高齢者の疑似体験などを行っている。ボッチャを扱う授業ではコート設営や審判、ボランティアが必要となるため養成講座を開催。千歳身体障害者福祉協会の伊東ミツ子会長、障がい者スポーツ指導員の佐々木しのぶさんらが講師を務めた。
参加者は最初に、投球時にラインを踏んではいけない、審判の指示がなければ投げてはいけない―などのルール説明を受けた。手本を見た上で、実際に参加者が投球を体験する場面では佐々木さんが「第1投が大切。どれだけジャックボールに近づけるかで相手にプレッシャーを与えられます」と競技の妙味も紹介した。
実地研修では競技に熱中する参加者も多く見られ、目標に最も近い投球が繰り出されると大きな歓声が上がった。
千歳市里美の佐藤政幸さん(73)は「最初は簡単なように思いましたが、奥が深い。面白いですね」と楽しみながら学んでいた。