道内外の学校教育、社会教育などに携わる関係者が一堂に集う「共育フォーラム2019in安平」が24日、安平町早来大町のはやきた子ども園で開かれた。各方面で活躍する教育現場の担当者がパネリストを務め、参加者と共に教育、学校の未来などについて考えた。
札幌市の特定非営利法人(NPO)共育フォーラムが主催し、5部構成で展開した。このうち、第1部では同志社中学・高校の竹山幸男副校長が登壇し、同校で採用している授業の開始や終わりを告げるチャイムがなく、教科ごとに施設や教室が変わる「教科センター方式」と呼ばれるシステムなどを紹介。「実際に社会や会社でチャイムはなく、自らタイムマネジメントすることになるが、子どもは大人が思っているよりも適応力がある。逆に大人の方が変化に弱く、発想力も弱い」と指摘した。
また、廊下に教室が並ぶ従来のハーモニカ型校舎ではなく、ホールなどのスペースを学びやにしている点などを挙げ、「人と人が交わらなければ学べない、感じないものがあるはず。教室がなくても学べるようなスペースがあれば」と提言した。
第2部では、北翔大学の飯田昭人准教授が子どもの多様性をテーマに話し、「一人ひとりは違うが、その違いを分かろうと努力することが大切」と解説。このほか、地元の地域おこし協力隊や小学校教員らが自らの取り組みを交え、今後の教育の在り方について話した。