千歳高校のビジネススタディクラブ(BSC部)は、道産や千歳産食材を使った春巻き「鮭(しゃけ)るチーズのちゃんちゃん巻き」を考案し、地元食材を生かしたオリジナル料理を開発する「第7回高校生チャレンジグルメコンテスト」で次位となる準大賞を受賞した。14日には、開発に協力した回転ずし「北々亭千歳店」で100食限定の店頭販売を行い、約3時間で完売と大好評だった。
コンテストは、8月24日に札幌市のスポーツ交流施設つどーむで開かれた。予選を勝ち抜いた10校が参加し、同部は3年ぶり2回目の挑戦を果たした。札幌保健医療大教授ら7人の審査員や来場者投票の結果、最高位の大賞は札幌大通高の枝豆やタマネギを使用した「さっぽろたまコロッケ」が獲得した。
同部は、髙橋ひよりさん(2年)、米倉仁唯奈さん(同)、土橋晶子さん(同)が片手でも食べられる手軽さから、春巻きを立案。地産地消を目的に千歳産のジャガイモやパプリカ、シイタケ、タケノコなどの食材と道産のサケとチーズを包んだ。地元企業の「北々亭千歳店」からアドバイス、卸・小売業の「恵千フーズ」に食材の提供を受け、1個税抜き250円で販売した。
この日の販売に当たって、サケのふるさと千歳水族館が千歳川のインディアン水車(捕魚車)で今月中旬に捕獲したサケを提供。部員は、千歳川で新しいサケを迎える伝統儀式「アシリチェプノミ」などを行うアイヌと千歳のつながりを知ってもらおう―と千歳アイヌ協会から借りた民族衣装を着こなして販売に当たった。
髙橋さんは「味の完成度が高く、販売も経験できて勉強になる」と喜ぶ。米倉さんは「原価設定といった食品ができるまでの苦労を知った」と話す。土橋さんは「千歳とアイヌ文化のつながりを意識してもらえたら」と期待していた。
来店した男性(34)は「千歳の食材はおいしく、応援する思いで買った」と春巻き7個を買い求めていた。