白老町の仙台藩白老元陣屋資料館は、刀剣展「日本の刀の魅力・短刀の輝き展」を開催している。江戸期から平成まで各時代に作られた短刀29本を展示。日本独特の鍛冶製法で生み出された日本刀の奥深さや美しさを伝えている。11月4日まで。
今回で9回目を数える刀剣展では、同館の所蔵品や各地の愛好家から借用した短刀を展示。幕末蝦夷地の北方警備拠点・白老仙台藩陣屋の総指揮官を務めた三好監物(1815~68年)が自刃した際に使った短刀もあり、来場者の目を引いている。
開幕の12日に足を運んだ同町の笹森隆幸さん(74)は「日本刀の研ぎ澄まされた美が何とも言えない魅力。見ていると気が引き締まります」と話し、じっくりと鑑賞していた。同日は「日本刀~その科学的合理性と機能美」と題した室蘭工業大学名誉教授の臺丸谷(だいまるや)政志さんの講演会も開かれ、道内各地から多くの日本刀ファンが集まった。
同資料館は関連事業として19日、刀の原材料の鉄を作る「たたら製鉄」実演会(午前8時~午後3時)を開く。室蘭登別たたらの会代表の石崎勝男さんが製鉄の過程を紹介する。
刀剣展の開催時間は午前9時30分から午後4時30分。入館料は高校生以上300円、小中学生150円、白老町民は無料。問い合わせは同資料館 電話0144(85)2666。