白老町のポロト湖畔で来年4月にオープンする国立アイヌ民族博物館のPR展「ヤヨペヨペ」が、同町中央公民館ロビーで開かれている。
文化庁の国立アイヌ民族博物館設立準備室が主催するPR展は17日に始まり、26日まで続ける。イベント名のヤヨペヨペはアイヌ語で「自己紹介」の意味。
会場では、民族共生象徴空間(ウポポイ)の中核施設となる博物館などのPRパネル11枚を展示し、ビデオも上映。「ことば」「世界」「くらし」「歴史」「しごと」「交流」の六つのテーマでアイヌ民族について伝える基本展示室、アイヌ文化関連の映像を公開するシアター室、特別展示室など博物館の内部を紹介している。
ウポポイの国立民族共生公園に関するパネルも掲示している。公園内に設ける体験交流ホール、体験学習館、工房、伝統的コタンなど各施設について解説し、ウポポイ全体の施設配置構成や建設工事の進展を伝える写真も紹介。来年4月24日のオープンをアピールしている。
また、同会場で北海道博物館(札幌市)のアイヌ文化巡回展「アイヌ語地名を歩く~山田秀三の地名研究から~2019白老」も同時開催している。
アイヌ語地名研究の第一人者で北海道曹達(本社苫小牧市)社長を務めた山田秀三氏(1899~1992年)が白老町で行った地名調査資料のパネル13枚を展示。虎杖浜の「アヨロ」、萩野の「シレトコ」、社台の「ヨコスト」など町内各所に残るアイヌ語地名と、調査記録のノートや地図を紹介している。
開催時間は午前9時~午後8時。最終日の26日は正午まで。入場無料。