【ワシントン時事】トランプ米大統領(78)は4日、バイデン前大統領(82)による大統領令や恩赦の一部に自動署名装置「オートペン」が使われていたとして、当時のバイデン氏側近を捜査するようボンディ司法長官に指示した。
高齢なバイデン氏の認知力低下を側近が隠蔽(いんぺい)し、大統領に代わって署名していたため、無効だと主張している。
ボンディ氏らに宛てた書面で、トランプ氏は「バイデン氏側近がオートペンを用い権力を乱用していたことが、ここ数カ月でますます明らかになっている」と根拠を示さず断定。「この陰謀は米史上最も危険で懸念すべきスキャンダルの一つだ」とも訴えた。
大統領がオートペンを使うこと自体は違法ではない。米メディアによると、トランプ氏も時折オートペンを利用している。
バイデン氏は声明を発表し、「私は在任中あらゆる決定を下した。それを否定するいかなる示唆もばかげた虚偽だ」と反論。トランプ氏が超富裕層や大企業を利する大型減税関連法案を進めていると指摘し、捜査は「目くらましにすぎない」と非難した。
【ワシントン時事】米商務省が5日発表した4月の貿易統計(国際収支ベース、季節調整済み)によると、モノとサービスを合わせた貿易収支の赤字額は、前月比55.5%減の616億1700万ドル(約8兆8200億円)だった。過去最大の赤字を記録した前月から半減。自動車を含む高関税発動を警戒した「駆け込み輸入」が一巡した。
輸入は16.3%減の3509億8700万ドル、輸出は3.0%増の2893億7000万ドル。
トランプ米政権が4月に輸入自動車への25%の追加関税を発動したことを受け、自動車関連の輸入が20.9%減少。日本からの自動車輸入は5.6%減った。貿易相手国・地域に一律10%の「相互関税」を課したことも、輸入全体を押し下げた。
国・地域別の物品取引の赤字額(通関ベース、季節調整前)は、首位の対中国が前月比4.1%減の171億8500万ドル。米中が互いに100%超の高関税をかけ合う報復措置を取り、両国の貿易が事実上停止する事態に発展。中国との輸出入取引はいずれも2020年3月以来の低水準だった。
政府は6日、「外国人材の受け入れ・共生に関する関係閣僚会議」を首相官邸で開き、総合的対応策を改訂した。過去に日本で医療費未払いを起こした外国人の入国審査を厳格化し、社会保険料を滞納した外国人の在留資格更新を不許可とする方針を新たに盛り込んだ。
出入国在留管理庁によると、過去に医療費を支払わなかった外国人観光客の入国を拒否し、新たな未払い発生を防ぐ。
中長期在留者については、過去に未払いの経歴がある場合に在留資格審査を厳格化する方針だ。
外国人の社会保険料未納対策として、在留資格「特定技能」の外国人労働者について、受け入れ機関の社会保険料納付状況を確認する。一定以上の滞納がある企業には外国人の受け入れを認めない運用を検討する。国民健康保険や国民年金を滞納した外国人については、在留期間の更新や在留資格の変更を認めない。