白老町の仙台藩白老元陣屋資料館は11日午前9時半~午後1時、「陣屋の日」イベントを同館前広場などで開く。複数の芸能保存会による舞踊披露や、せんべいの手焼き、綿あめ作り、よろいかぶとの試着などを楽しむことができる。イベント開催時の入館料は無料。
同イベントは、白老仙台藩陣屋跡が国指定史跡になって40周年を迎えた2006年度、8月10日を「陣屋の日」と定めて開催したのが始まり。仙台藩士墓地供養祭と陣屋ゆかりの塩釜神社例大祭(宮城県塩竃市)にもちなみ、今回で通算12回目となる。
白老民族芸能保存会がアイヌ古式舞踊(国指定無形民俗文化財)、虎杖浜越後踊り保存会が伝統芸能・虎杖浜越後踊り(町指定民俗文化財)を披露。それぞれの踊りを来場者に体験してもらう時間も設ける。
子どもたちが楽しめる体験プログラムには、せんべい焼き(限定50枚)、綿あめ作り(同50回)、野だて(同50服)を用意。白老東高校の生徒がボランティア解説員として展示解説でデビューを飾る。問い合わせは同館 電話0144(85)2666。
白老の陣屋は、幕府の命令で仙台藩が1856(安政3)年に構築した北方警備の拠点。戊辰戦争が起きる68(慶応4)年までの12年間、仙台藩士らが蝦夷地防衛に携わり、地元アイヌ民族との交流も深めた。幕末の歴史を伝える跡地は1966年、「白老仙台藩陣屋跡」として国指定史跡となり、保存されている。