ボランティア養成研修会 災害に強いまちづくりを むかわ

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2022年8月1日

 むかわ町社会福祉協議会主催の2022年度ボランティア養成研修会が7月30日、同町四季の館で開かれた。町内で日ごろボランティア活動に携わる約30人が出席。学校法人リズム学園(恵庭市)の井内聖学園長が講師を務め、災害に強いまちづくりについて「大切なのは世代を超えた人のつながり」と話した。

 井内さんは、胆振東部地震で大きな被害を受けた安平町での活動事例を紹介。新型コロナウイルス感染症の流行により、仮設住宅に住む被災者の引っ越し作業に必要な人員を募集できなかったことから、「被災時にお世話になった人へ直接お願いして手伝ってもらった」と当時の状況を伝え、「本当に困ったときは組織よりも個のつながり。地方ならそれができる」と説いた。

 また、コロナ禍の状況を踏まえ、「今までの支え合いは自治体や社協による公的関係だったが、これからは総出。60、70代がいても子どもがいてもいい」と世代の垣根を越えたつながりの必要性を説明。ICT(情報通信技術)の有効活用も一つの手法になるとしたが、「リアルでもネットでも大切なのは人のつながり」と強調した。

 同研修会は、近年頻発している地震や気象による災害に対し、新型コロナが流行する中でできる自助や災害ボランティアの知識を考えてもらおうと開催された。町社協の佐藤俊博会長は「体験に基づく幅広い話を聞くことができた。何かあったときにきょうの話を生かし、共助で支え合っていく風土をつくっていけたら」と話していた。

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