パラオの懸け橋に JICA 出発あいさつ 厚南中教諭山本さん 厚真

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  • 2022年7月23日

 国際協力機構(JICA)の海外協力隊としてパラオ共和国へ派遣される厚真町厚南中学校の英語科教諭・山本有紗さん(28)が21日、町役場に出発のあいさつに訪れた。24日の出発を前に山本さんは「自分が経験してきたことを厚真町、北海道に還元できたら」と決意を語った。

 山本さんは富良野市出身、道教育大学旭川校卒。大学在学時に1年間、英国ロンドンへ留学した際、国際協力に興味を抱いた。その後、室蘭桜蘭中学校の教員を経て、昨年厚南中に赴任。「厚真町ではふるさと教育にも携わり、学ぶことが多かった。1年だったが力になったし、得るものがあった」と振り返る。

 その一方で、「教員として、もっといろんなことをしたい」と国際派遣のチャンスをうかがい、大学時代に取得した保健体育の教員免許が生きて合格。派遣に当たり4月中旬から約2カ月間、長野県駒ケ根市で語学や現地での安全対策について学んだほか、オンラインで研修を受けてきた。

 派遣期間は2024年3月までの約1年9カ月。現地では日本の小・中学校に相当する学校で体育指導、カリキュラムの改善などに取り組む。山本さんは「運動の楽しさ、運動を通して健康に生きることを伝えながら、パラオの子と日本の子どもたちをつなぐことができたら」と構想を語る。

 宮坂尚市朗町長は「仕事だけにとどまらず、人との輪を広げてほしい。現地の人と触れ合った思い出や経験を積み上げ、帰ってきた時に企画をしてくれたら」と期待を寄せた。

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