移動本屋を展開 またたび文庫 地域おこし協力隊員 羽地さん 自家用車で施設に運び並べて販売 白老

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  • 2022年7月20日

 白老町の地域おこし協力隊員、羽地夕夏(はねじ・ゆうか)さん(24)が同町内で、移動本屋「またたび文庫」を展開している。本が好きで、東京都内の出版社に勤めた経験を生かして本の良さを伝えたいと始めた。「白老や苫小牧、室蘭の皆さんと語らいながら、その人の栄養になる本を紹介したい」と意欲を語っている。

 羽地さんは沖縄県読谷村出身。2019年、白老町の地域おこし協力隊員で友人の野田和規さん(25)を訪ねた際、同町の自然などに魅力を感じ、今年5月から自身も同隊員となった。

 移動本屋は、「自分から地域に出向き、住民と交流しながら読書文化を広げたい」と、6月の土日曜日に町若草町の白老駅北観光商業ゾーン(ポロトミンタラ)に開設するところから始めた。店名は3年前の来町時に口にし、味に感激したマタタビから付けた。「白老の思い出が詰まった思い入れのある名前」と話す。

 7月からは、水、木、金曜に町本町のしらおい創造空間「蔵」、土曜に町大町のhaku(ハク)ホステル、日曜にポロトミンタラで、それぞれ午前11時から午後5時ごろまで店開きをしている。

 扱う書籍は古書、新刊を含む。小説、児童書、専門書、図鑑など多様。自身で選んだ約3000冊の中から、その日の気分で200冊余りを選書。自家用車に載せて施設に運び、本棚に並べて販売している。「蔵」では幅広いジャンルの本を、hakuではライフスタイル、カルチャー、写真集などを中心にしている。ポロトミンタラではアイヌ文化関連や人文、自然系、絵本などを取りそろえているという。

 売るだけでなく買い取りにも対応し、「自然関係、特に森づくりに関する本や白老の歴史文化、北方民族の文化史、自然史に興味がある」とし、白老ならではの書籍を持つ人との交流を希望している。

 今月は町外の伊達市(24日)や後志管内喜茂別町(30日)、札幌市(31日)にも出店予定で「活動を通じて白老を知るきっかけをつくり、白老に遊びに来てもらえるような本屋、そして自分になっていきたい」と目を輝かせている。

 問い合わせや出店の依頼はまたたび文庫 メールmatatabibunko@gmail.com

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