ワンテーブルの島田代表が講演 地震復興を考える  むかわ

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  • 2022年7月18日

 むかわ町の胆振東部地震からの復興について考えるセミナーが16日、町内の道の駅「四季の館」、穂別町民センターでそれぞれ開かれた。町の地域力創造アドバイザーを務める「ワンテーブル」(宮城県多賀城市)の島田昌幸代表取締役が東日本大震災の経験を踏まえ、町が目指すべき創造的復興についてアドバイスした。

 同社は備蓄や防災事業、食文化創造事業などを展開しており、今年2月にむかわ町と包括連携協定を締結。島田代表自身も東日本大震災で経営していた会社が被災した中、率先して炊き出しなどの支援にも当たった。こうした経験から同社では被災自治体と連携した復興事業を進めている。

 講演で島田代表は、東日本大震災の経験から「日頃からの人と人との付き合いが本当の防災だと感じる」と指摘。地域と関わりながら世界を目指すアスリートやアーティストを呼び込む宮城県亘理町沿岸部の活動などを紹介しながら、「今、世界の課題は複合的かつ横断的で複雑化しており、民間1社では対応できなくなっている」と言い、「世界のルールを東北、被災地からつくっていこうと発議している」と明かした。

 また穂別地区では、働きやすい環境をつくるために「デジタル化も必要になってくるのでは」と助言。話題になっている新たな博物館建設の構想についても言及し、「ただ建てるだけではなく、建物を通じていかにコミュニティーを生むことができるかが大事。1万人が1回来るよりも、100人が100回来てくれる施設の方がいい」との考えも述べた。

 講演会は、両地区それぞれ町民60人ほどが参加して行われた。

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