白老町の仙台藩白老元陣屋資料館(武永真館長)は9日、国指定史跡「白老仙台藩陣屋跡」の発掘調査見学会を開いた。町民8人が参加し、「東御門」があったとされる土塁など、学芸員の案内で陣屋跡を見て回った。
町教育委員会と同館は、史跡保存活用計画(2021年から10年間)の一環で発掘調査を行っている。こうした中で、見学会は史跡の全体像を町民らに伝え、調査や計画の意義について理解を深めてもらおうと企画した。案内を務めた学芸員の平野敦史さん(40)は「史跡の本質的な価値を町民と広く共有し、将来の保存活用につなげていきたい」と語った。
同計画は、幕末の北辺防衛拠点として道内最大級を誇る史跡の文化財価値を高め、次代に引き継ぐための保存管理や利活用の方向性を取りまとめており、造営時の土塁や堀割の復元など整備方針も示している。