風景をQRコードに パノラマ写真と動画紹介 地域の魅力を発信 虎杖浜竹浦観光連合会

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  • 2022年7月7日

 白老町の虎杖浜竹浦観光連合会(蒲原亮平会長)は、スマートフォンでQRコードを読み込むと、町内の各地域の風景を一望できる取り組みをスタートさせた。同会会員で、ドローンによる空撮を手掛ける「クレイヴ・プロダクション」代表の瀧谷栄さん(55)=町竹浦=が空撮したパノラマ写真を紹介しており、瀧谷さんは「町内各地域の魅力をどんどん発信していきたい」と意気込んでいる。

 同連合会は2021年度事業として、今年3月ごろに動画投稿サイト「ユーチューブ」にチャンネルを開設。瀧谷さんが白老町内で観光動画を撮り、チャンネルで配信を進めている。

 QRコードを活用したパノラマ写真の発信は、情報発信の強化を目指す22年度事業の一環で、6月末に開始した。この際、動画チャンネルもQRコードで読み込めるようにした。

 7日時点で楽しめるパノラマ写真は、空撮した倶多楽湖、アヨロ鼻灯台、ヨコスト湿原、白老仙台藩陣屋跡、ポロト湖などの自然や施設など9カ所のもの。指で操作すると、拡大、縮小ができる。

 QRコードはラミネート加工したはがき大のカードにまとめた。誰でも自由に読み込めるように、ヨコスト湿原、ポロト湖ビジターセンター、仙台藩白老元陣屋資料館などに置いており、同連合会加盟店にも随時置いていく。

 発信しているパノラマ写真の中でも、多様な動植物が生息するヨコスト湿原は、貴重な環境を脅かさずに湿地全体の様子が分かるようになった意味で、空撮での紹介意義は大きい。町民有志でつくる「ヨコスト湿原友の会」の中野嘉陽会長(82)は「私たちの目が鳥と同じようになり、湿原を眺められるようになった。湿原について、多くの人に知ってもらえるきっかけになれば」と取り組みに期待。4日には、同会が湿原に設置した木製看板の柱にQRコードを取り付けた。

 同連合会では、いずれQRコードを活用して白老の風景を紹介する取り組みを、町内の観光資源をPRする以外にも生かしていくことを考えている。蒲原会長は(37)は「竹浦、虎杖浜地区に散らばったQRコードを探して謎を解くようなイベントを立ち上げ、観光客や町民の地域での滞留時間を増やす取り組みにもつなげられれば」と目を輝かせて話す。

 町内の地域を点と点を結ぶようにし、旅してみたくなる提案型の動画を配信していく構想もあり、瀧谷さんは「登別市の大湯沼など、町外の魅力も含めた配信で今夏の誘客に結び付いていけば」と声を弾ませた。

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