落語家桂三段さんの独演会が5日、白老町コミュニティセンター講堂で開かれた。町高齢者大学の定例講座と公民館講座の共催。同大学の学生と町民計約90人が伝統話芸の世界を楽しんだ。
三段さんは6代目桂文枝(桂三枝改め)の弟子で帯広市出身。上方落語協会に所属する唯一の道内出身者で、2015年4月から北海道を拠点に活動している。白老での独演会は19年7月以来3年ぶり。
高座に登場した三段さんは駄じゃれなどの小話の後、上方落語の「ちりとてちん」や古典落語の「風呂敷」を披露。休憩を挟み師匠の創作落語「赤とんぼ」を上演して会場を笑いで包んだ。
「赤とんぼ」は、「桃太郎」や「どんぐりころころ」「埴生の宿」などの童謡が数多く登場し、三段さんの歌の調子に合わせて拍子を取る聴衆もいた。三段さんは、童謡が好きな上司と新人社員による酒場でのやりとりを巧みな話芸と表現力で演じ分け、聴衆ははなし家の軽妙な語り口に惜しみない拍手を送っていた。