一般社団法人白老モシリは25日、イオル(伝統的生活空間)体験交流事業として、アイヌ民族の伝統的食文化をテーマに「オオウバユリ採取・加工体験」を白老町森野地区などで催した。
オオウバユリはユリ科の多年草。アイヌ民族は球根(トゥレプ)からでんぷんを取り、フキやイタドリの葉に包んで蒸し焼きにして食べたり、発酵、乾燥させて保存食にしたという。
事業には町内外から11人が参加。同法人の関係者がアイヌ文化伝承行事に使う植物を育てている森野の苗畑などで、ヤナギの枝を削って作った伝統の掘り具(トゥレプタニ)を使い、球根を採取した。その後、町末広町のイオル事務所チキサニへ移動し、球根からでんぷんを取る作業を体験した。
町川沿の団体職員、乾藍那さん(35)は「ウポポイのマスコットキャラクターでもあり、興味があった。加工のノウハウを料理に生かせたら」と話していた。