白老町は、老朽化が進む役場庁舎の改築に向け、町民の声を30日まで募集している。寄せられた意見は2022年度中に策定を目指す「役場庁舎建設基本計画」に反映させる。アンケート用紙は役場、いきいき4・6、出張所の窓口で配布している。
町大町の役場庁舎は1955年の建設から増改築を重ね、67年が経過した。老朽化や耐震性不足により、震度6以上の地震で倒壊する可能性が高い。さらに庁舎機能が本庁、町コミュニティセンター、いきいき4・6の3カ所に分散されているほか、狭隘(きょうあい)化やエレベーターの未設置といった点で利便性に課題を抱えている。
現在、想定している新庁舎は町立図書館などを統合した複合施設で、延べ床面積5500平方メートル(現庁舎3875平方メートル)。建設の事業費は約32億円(1平方メートル当たり58万5000円)、候補地は現庁舎敷地内、旧白老小学校跡地など4カ所。
基本構想として(1)町民の安全安心を支える災害に強い庁舎(防災拠点機能、防犯セキュリティ機能)(2)行政機能を集約し、町民が利用しやすい庁舎(窓口機能、複合的機能)(3)人や環境にやさしい庁舎(バリアフリー・ユニバーサルデザイン、省エネルギーなどの機能)(4)ランニングコストを抑えた経済性を備えた庁舎(行政事務機能、議会機能、維持管理機能)の4点を掲げており、25年度の完成を目指している。
基本計画では、町民の意見を踏まえ、施設機能や建設予定地、建設スケジュールなどを具体的に示す考え。