江戸時代の街並みを再現した登別市のテーマパーク登別伊達時代村は25日、国がインバウンド(訪日外国人旅行者)の受け入れを再開してから初めてとなり、同村では2年4カ月ぶりとなる海外団体ツアー客を受け入れた。香港からの10人で、忍者アクションショーなどのプログラムや村内施設を見学した。
団体客は、老夫婦2人、親子2人、若者夫婦2人、独身男性1人、香港の地上波民放テレビ局(TVB)クルー3人の計10人。22日から25日まで3泊4日の日程で国内を巡り、同村には最終日の午前11時ごろ訪れた。クルーは日本の魅力を発信する番組の撮影で同村を訪れたという。
ツアーを率いた大手旅行会社EGLツアーズの添乗員、王家雄(ワン・ポロ)氏によると、訪日を再開して最初の本ツアーは旅程が最速といえる内容で、団体客は帰国後、7日間隔離される。このため、今回の客数は少なめだったが、訪日ツアーは香港で注目されているため、地元メディアが同行したという。王氏は「周囲の迷惑にならないよう配慮して取材、撮影したと聞いている。香港人に日本の魅力を伝え、観光客誘致につなげたい」と語った。
同村広報によると、新型コロナウイルスの感染防止には細心の注意を払って営業している。来月以降、カンボジアからの団体客を受け入れる見通しもあるといい、同村関係者は「にぎわいが少しずつ戻って来る兆しをひしひしと感じている。一日も早く日常が戻り、誰もが気兼ねなく時代村を満喫できる日が来ることを願っている」と話していた。