むかわ町の鵡川中央小学校(荒木英弥校長)で20日、6年生を対象に租税教室が開かれた。児童たちは税金の基本的な知識や使われ方、特徴などを学び、税がない世界を可視化したビデオを通して身近な公共サービスを支える税金の重要性に理解を深めた。
室蘭税務署の永浜志朗・税務広報広聴官が講師を担当。伊達市の関内小学校の6年生もオンラインで同教室に参加した。
永浜広聴官は、消費税の軽減税率制度について説明したほか、クイズ形式でヨーロッパ諸国では20%台の税金が支払われていること、日本では約50種類の税金があることを紹介。さらに道内の小学生1人当たりの教育費は年間114万円で、6年間では684万円ほどになることも話した。
税金がない世界を映像で理解できるようにしたビデオでは、道路を渡る際や警察、救急車を呼ぶ際に料金が発生したり、公園や橋が壊れた状態のまま放置されたりする惨状を伝えた。
最後に「税金は安全で豊かな生活を送るために必要で、みんなで負担し合うもの。何に使われているか、何に使うべきか、みんなで考えよう」と呼び掛けた。1億円相当の札束のサンプルを児童たちに手に取ってもらい、その重さも体感してもらった。
工藤彩花さん(12)は「公園やみんなで使うところが無くなってしまうのは大変なこと。お金を出すのは嫌だと思っていたが、税金は周りのためになることなので、あった方がいいと考え直した」と話していた。