アイヌ民族の口承文芸カムイユカラを、民族の手で初めて文字化した「アイヌ神謡集」を著し、19歳の若さで生涯を閉じた知里幸恵(1903年~22年)の没後100年を記念した企画展が30日まで、登別市の「知里幸恵 銀のしずく記念館」で開かれている。
6月は幸恵の誕生月。昨年12月には幸恵の両親の高吉、ナミが最晩年を共に過ごした幸恵のおい、藤原平也さんの調査で、幸恵の生家とみられる場所が登別市内で見つかった。
企画展は「花のお家 樹のお家 池のお家」をテーマとし、幸恵の両親の写真やパネルなど関係資料約30点を2階に並べている。
20日まで幸恵のめいで同館初代館長の故横山むつみさんらが制作したアイヌ刺しゅうのタペストリーや着物などを紹介する「イカラカラ」展も開いている。
入館料は大人500円、登別市民250円、高校生200円、小中学生100円、友の会会員は無料。午前9時半~午後4時半(最終入館午後4時まで)。火曜休館。問い合わせは同館 電話0143(83)5666。