安平町追分地区の特産品「追分カンロ」の出荷が25日、町追分花園の野菜集出荷場で始まった。とまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)は今年度の目標を出荷数8000箱(64トン相当)、販売額約2400万円とし、9月上旬まで生産を続けていく。
カンロは、道内では追分地区とむかわ町穂別地区など数カ所でしか生産されていない果物。サッパリとした心地よい甘みと風味が特徴で、香りも一緒に楽しむことができる。
この日出荷したのは、空知管内由仁町の鎌野太地さん(37)が昨年に続いて育てた「小林香瓜」4箱(1箱8キロ、12~14個入り)。追分カンロ組合(友広博組合長)の初出荷としては昨年より8日早い。鎌野さんによると、今年は好天に恵まれ「全体を通して順調に生育し、作業が進んだ。まだ出荷できる数は少ないが、糖度は高いもので15度と甘めになっています」と笑顔を見せる。
同農協によると、昨年は7882箱を出荷し、約2370万円を売り上げた。今年は昨年同様、5戸が約340アールに作付けし「小林香瓜」を生産する。関係者は「昨年は寒さもあって前半は小ぶりだったが、後半にいい玉が出ていた。今年も天候が良く、順調に生育が進めば」と話していた。