白老町認知症の人と家族などの会 中村氏招き学習会 ケアラー支援を

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2022年5月24日

 白老町認知症の人と家族などの会(平野弘会長)は20日、日本ケアラー連盟理事の中村健治氏を講師に迎えた学習会を白老町東町のいきいき4・6三世代交流センターで開いた。会員ら約30人が話に耳を傾け、ケアラー支援に必要な知識や課題に理解を深めた。

 中村さんはまず、ケアラーの定義について「心や体に不調があり、介護、看病、療育、世話などのケアが必要な家族や近親者、友人、知人などに対し、無償でケアをする人」と説き、休みなく介護を担っているケアラーは自身の生活を犠牲にするため「社会的に孤立しがち」と指摘した。「家族なのに、支援を求めたら介護を嫌がっていると思われないか」と心配してSOSを出せないケアラーもいるとし、その実情に周囲が気付き、孤立を防ぐ重要性を訴えた。

 近年、社会問題化している18歳未満のケアラーについても触れ、「(介護のために)学校生活に集中できず、教育機会を逃して進学できなくなり、望む仕事に就けない若者が増えることは社会的な損失」と訴え、多様なケアラーの存在に気付くための丁寧な調査、ケアラーから望まれている支援への理解、介護する人の生活を尊重する周囲の姿勢、支え合いを望む住民の力を信じて支援の仕組みをつくるなどの必要性を示した。

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