むかわ町の地域おこし協力隊として、高野真一さん(29)=京都市出身=、村木正裕さん(42)=札幌市出身=、橋爪涼さん(22)=同=が今月着任し、17日に委嘱状の交付が行われた。任期は最大3年間で、町内で活動する。
高野さんはマーケティング事業などを展開する会社を自ら立ち上げるほか、2018年4月から3年間、宮城県丸森町でも地域おこし協力隊として活動。むかわ町については「馬や鹿がいて、ヒグマ出没のアナウンスが流れる。野性味あふれる町」と印象を語る。
ハドロサウルス科の植物食恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)に興味を持っており、恐竜関連事業の企画・開発などを手掛ける。「カムイサウルスをテーマにブランドを作りたいと考えている。興味を持つ人や『格好いいな』と思う人を増やしたい」と意気込みを語る。
村木さんは東京のIT企業を経て、札幌市内で塾や予備校の講師としてキャリアを形成。塾経営の起業を考えていた際、町内で公営塾を開設することを知り、「札幌に長く住んでいたので、地方に興味があった」と応募した。公営塾の運営や高校魅力化支援などを行う。「いずれは小中学生も含め、地域の方が入りやすく、和気あいあいと勉強ができる場所になれば」と構想を描く。
村木さん同様に公営塾の運営に当たる橋爪さんは大学時代、法律について学んでいたが、卒業論文で道徳教育について掘り下げたことがきっかけで教育の道を選んだ。小学生の頃、むかわ町を訪れた際に「擦れ違った人があいさつをしてくれたことに感動したことを覚えている」と振り返り、今度は自らが「明るい笑顔をつくっていけるまちづくりをしていきたい。笑って過ごしやすい環境にできれば」と話す。
竹中喜之町長は「最高傑作のつながりを皆さんと築いていきたい。得意分野で蓄積したそれぞれの思いを発散し、この町とご縁を育んでもらえたら」と期待を寄せた。