厚真町の中学校2校で17日、学校祭が行われた。新型コロナウイルス感染拡大により、道内に緊急事態宣言が発令されていることに伴い、それぞれ規模を縮小するなど感染症対策を万全にして実施。生徒たちが思い出の一ページをつくった。
厚南中学校(石田憲一校長)では合唱を取りやめたほか、保護者の入場はわが子や孫が出演する演目に限り、2人まで認めて開催した。
これまで学年ごとに行っていたステージ発表などは、全学年でつくる縦割りグループで行った。
演劇では、不慮の交通事故で脳死状態となった母親が臓器提供意思表示カードを持っていたことを受けた家族模様を、主人公となる次女の心の変化を中心に描いた。集団表現では、華麗なダンスパフォーマンスを披露し、生徒自らが校内で成功させた”神業”も動画で紹介した。
生徒会長の小向凌さん(14)=3年=は演劇について「(内容が)重たいテーマなので表現が難しかったが、友達や先生が協力してくれ、周りの人たちの大切さを感じることができた」と言い、全体を通しては「みんなが予想以上の反応をしてくれてうれしかった。自分も積極的に参加して頑張った分、楽しめたので良かった」と充実感をにじませた。