東京パラリンピック(24日~9月5日)を前に、白老町で16日、聖火の採火式が行われる。道内各地で展開する採火行事の一環。白老では、アイヌ民族の儀礼カムイノミの火で聖火皿をともし、多文化共生をアピールする。式は新型コロナウイルス感染防止のため、無観客で実施する。
道内では12~16日、約20市町村で採火式を行う。それぞれの地域の思いを込めた火を札幌市に集め、パラリンピック開催都市・東京へ届ける。
白老町では16日午前9時半から、高砂町の白老アイヌ民族記念広場で採火式「しらおい多文化共生の火」を開催する。会場では、白老アイヌ協会が儀礼カムイノミを実施。儀礼のいろりの火アペフチカムイ(火の神)を戸田安彦町長、同協会の山丸和幸理事長ら代表4人が採火し、点火棒で聖火皿へ移す―という内容で行う。
聖火皿はアイヌ文様を描いた陶磁器製で、白老のアイヌ文化を発信するため町が特別に用意する。式には関係者約30人が参加する予定で、町は「多文化共生社会への思いを込めて執り行いたい」としている。