東京五輪に臨む野球日本代表に日本ハムの新人、伊藤大海(23)=苫小牧駒沢大卒、現北洋大=とソフトバンクの千賀滉大(28)両投手が追加招集された。5日にNPBエンタープライズが発表した。稲葉篤紀監督は「伊藤投手は持ち前のマウンド度胸で、思い切り自分の投球をしてほしい」と期待を寄せた。
セパ交流戦から調子を上げている伊藤は12試合に先発して6勝4敗、防御率2・65の好成績。「今後の野球人生にとって特別な経験になると思う。チームのために全力で頑張る」と意気込みを示した。
千賀は4月に左足首の靱帯(じんたい)を損傷し、6月17日に3軍の練習試合で実戦復帰したばかり。「出られなくなった投手の分まで、しっかりコンディションを整えて日本代表の力になりたい」とコメントした。
稲葉監督は2人に先発と救援の両面で期待。千賀投手には「持っているものを出せば、おのずと結果がついてくる」と評した。
五輪代表は巨人の菅野智之、中川皓太両投手が辞退していた。(時事通信)
―「三振たくさん取って」~伊藤選出に苫小牧から期待の声
日本ハムの伊藤大海が東京五輪の野球日本代表に選出され、苫小牧の恩師や市民から喜びの声が上がった。
駒大苫小牧高で指導した佐々木孝介監督(34)は「プロの経験値のある選手がいる中で選ばれたことはすごいこと」と絶賛。同高を卒業し現在は楽天に所属する田中将大も選ばれていることから「将大も大海も選出されてすごくうれしい」と語った。
北洋大野球部の大滝敏之監督(67)は驚きつつも吉報に祝福。「少し期待していたけど、まさかという感じ」と話した。大学時代には2度の日本代表経験があるが、「五輪代表はまったく次元が違う」と話す。「今回はどの場面で使われるか分からないけど、与えられた役割を果たしてほしい」とエールを送った。
野球少年からも活躍を期待する声が聞かれた。拓勇ファイターズで捕手を務める目時直弥主将(拓進小6年)は「新人なのに代表入りしてすごい」と感慨深げに話した。「いつものピッチングで三振をたくさん取って金メダルを目指して」と話していた。
―選手・プロフィル
伊藤 大海(いとう・ひろみ)投手。日本ハム。右左。苫小牧駒大出。176センチ、82キロ。23歳。渡島管内鹿部町出身。
千賀 滉大(せんが・こうだい)投手。ソフトバンク。右左。愛知・蒲郡高出。17年WBC代表。19年最多奪三振。20年最多勝、最優秀防御率、最多奪三振。187センチ、89キロ。28歳。愛知県出身。